★心を言葉で叩く時★


★心を言葉で叩く時★

激しく人を叩く手の痛み 
心を殴った言葉に自分の痛みはあるのか髪を切るように爪をきるごとく 


朝からヘビーな話題です 
なにかを殴るとこぶしが痛い いつまでも 残る 
愛情でなぐったとしても 憎しみや怒りで殴っても とりあえずは 痛い 
激しく叩けば はげしいほど 自分のこぶしのけがをする 
後味も悪いし 変な人でもないかぎり わすれないだろうと思う 
けれども言葉のこぶしは どうだろう 愛があれば 痛むかもしれない 
けれども 自分にとっては いらないもの 捨てるもの よく吐きすてるというが 
憎しみや怒りを言葉のこぶしにして 相手をなぐった時 自分に痛みはあるだろうか 
すっきりしたりしていないだろうか 肉体を肉体のこぶしで 殴るときのように 
愛であろうが 憎しみであろうが 暴力は 暴力だったのだと自己認識できるだろうか 
めんどうごとだったという 感覚だけで わすれさりはしないだろうか 
まるで 伸びすぎた髪や爪をきるように
正しい主張だとしても
人を言葉でたたくときに 自分のしたことが 心にたいする暴力であることを 
認識できないことがおおいのではないかと思う 
見えないのと 存在しないのは 違う 正しくても 暴力なのだ 

私は 時々 このことを忘れる 
なんでも自分が正しいと思い込むところもある 
理詰めで相手を陥落させる事を楽しんでいる時さえある 
今日 お堂の雑巾がけをしながら 反省モードになった 
寒々としているけれど 爽やかな朝の空気の中で 
冷たい雑巾を 何度も 洗っては しぼり 
ひんやりしたというより 氷の板のような床を往復しながら 
不平不満で ぶーぶーだった 
仏様にも 神様にも かまわず文句をいう 悪い癖で 罰当たりな性格 
そうじが終わり ロウソクをつけ 手の平をあわせると 
冷たかった手の平が ほんわり あたたかくなった 
その自分の手のぬくもりが 自分の手からではなく もらったあたたかさに思えた 
なにか とても ありがたい気がした 
その時 思った見えないけれどもあるもの 見えないことは 存在しないわけではない 
自分が正しいなんて おもいあがりを 全部は無理だけれど できるかぎり捨てよう 
だれかを 叩かないようにしよう 
叩いたときに 自分も痛みをかんじられる そうありたいと思う


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